sakusha

314 アメリカの理不尽な対日攻撃 2018年4月20日

トランプだけではなくオバマも、日本の自動車輸出を批判していました。いわく、「アメリカの至る所で日本の車が走っている。けれども、東京でアメリカの車を見ることはない」。

小さな島国に人が大勢住んでいる日本。広大なアメリカ。車を走らせる自然と社会の環境が全く異なることを、2人の大統領は忘れているようです。日本人とアメリカ人では、体格まで異なります。車の性能やデザインへの要求が、両国で異なるのは当たり前です。
日本で走っている車をアメリカへ持って行っても売れず、その逆もまた真です。日本企業は、アメリカ向けにデザインした車を輸出するばかりか、輸出するよりも多くの車を、米国内で製造しています。アメリカが日本で車を売りたければ、日本人が買いたい車を作らなければなりません。左ハンドルの、小回りが効かない大型車を購入する日本人が少ないのは、当然です。買ってもらう努力を一切せずに、買わないことを責める感覚を信じられません。

ドイツは、日本人が買いたい車を製造しているので、日本人は喜んで購入するのです。日本が、ドイツとアメリカを規制で差別している訳ではありません。
そもそも、 日本は米車に関税をかけていないのに対して、アメリカは日本車に2.5%の関税をかけています。不公平なのはアメリカです。関税の撤廃を。

韓国政府は、輸入台数をアメリカに約束しましたが、車を買うのは一般国民です。政府が約束しても、売れない車は売れないのです。

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モノの貿易では、日本の黒字が、確かに7兆円ほどになります。けれども、国際間の取引はモノだけではありません。アメリカは、グーグル、マイクロソフト、アマゾンなどのIT企業が圧倒的に強く、日本で高収益を上げています。金融・証券会社も強く、多くの日本人が、モルガン・スタンレー、ゴールドマン・サックス、ブラックロックなどの投信を、購入しています。

映画・音楽では、アメリカが圧倒的な黒字を確保しています。ソニーは、アメリカの映画・音楽産業に貢献しています。旅行収支は、間違いなくアメリカが大きな黒字になっています。さらに、日本は米軍駐留費を負担しています。

日米間の交易収支の合計がどれくらいになるのかは、モノ以外の収支が分からないので、明確には言えません。ただし、両国民の収入を比較することによって、ある程度の推測が可能です。昨年の平均年収は、日本の429万円に対して、アメリカが645万円です。日米間で、賃金にこれだけの差が出る要因は多々ありますが、対日本を含めて、アメリカの国際収支が、大きなプラスになっていることは間違いありません。

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トランプは、日本が円安誘導をしていると批判しますが、為替の長期チャートを見れば、一目瞭然です。長期に渡って円高トレンドが維持されており、特に2007年に124円で天井を打ってから、そのトレンドが明確になっています。

日本政府は、データをもとに対米交渉を進めてください。

313 長期化する米中覇権争い 2018年4月14日

トランプ政権の混乱にはニュース価値があり、アメリカのメディアは、張り切って報道しています。シリア攻撃、ロシアゲート、米朝首脳会談、米中貿易摩擦、対日攻撃、エトセトラ。ツイッターに書く文字の1つ1つが注目されるので、トランプは朝令暮改のつぶやきを書きまくっています。
「中国へ報復関税をかける」で世界の株価が下がり、「両国にプラスになる方向で協議をできる」で株価が上がる。 「シリアへのミサイル攻撃をすぐに実行する」で株価が下がり、「攻撃はまだ未定」で株価が上がる。本日(14日土曜日)、ミサイル攻撃を開始したので、来週は株価が下がります。

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アメリカにとっては、覇権争いをする能力のない北朝鮮やロシアは、長期的にはどうでもいい相手です。

ニューカレドニアの東方に位置する、南太平洋の島国バヌアツ。バヌアツ政府も中国政府も否定していますが、恒久的な中国の軍事施設を構築する協議が、密かに行われているそうです。オーストラリアとアメリカが、警戒を募らせています。

かつてソ連がキューバを囲い込んだように、中国は、アメリカの足元のカリブ海周辺へも手を伸ばしています。カリブの島国のほとんどが、インフラ整備のための巨額な拠出を、中国から受けています。太平洋と大西洋を結ぶパナマ運河の隣に、世界最長のニカラグア運河の建設が計画されています。この建設に携わるのは中国系資本です。

中国の戦略は単純です。一帯一路計画を含めて、経済的に困窮している小国を中心にして、金で言うことをきかせます。少額の投資で地政学的な覇権を握ることができ、短期的には投資効率が良さそうに見えます。
ただし、 1つひとつの投資が少額でも、合計は巨額になります。権益を取得した土地の維持経費が、長期負担になります。投資先は主に開発途上国なので、投資に見合ったリターンは保証されません。腐敗した政権が、浪費する可能性があります。

アメリカに対峙できる軍事力を持つには、追いつくために、アメリカ以上に国富を軍備に注がなければならず、これが中国を疲弊させます。かつて、ソ連は、アメリカとの軍拡消耗戦で負けました。

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私の知人に、中国が覇権を握ることを確実視している人がいて、世界最先端の科学技術都市になると信じている深圳詣でを、計画しています。Good luck!

日米貿易摩擦でアメリカの勝利が確実になるまで、10年ほどかかりました。米中対決にも、少なくともそれくらいの時間がかかると思います。覇権に挑戦する敵を叩き潰そうとする、覇権国家の本能が、トランプ以降の大統領も動かします。

アニメが YouTubeの和戸川ページ に入っています。 You can find animated cartoons on Watogawa Page of YouTube .